久しぶりの、セラミックパークMINO

とある日のこと。やってきたのは、セラミックパークMINO(多治見市東町)です。

岐阜県現代陶芸美術館

それにしましても、無駄にだだっ広い敷地。いえいえ、この広さがあるからこそ、各種イベントが滞りなく開催できるわけですね。

セラミックパークMINO

それにしても、人口密度低いです。

奥には建築家の磯崎新氏による茶室が見えます。カスケードのある風景。水を張った底面が、畳を連想させるのは私だけでしょうか?

セラミックパークMINO

また、(関係者でもなければ気にしないだろう)使われている外壁用煉瓦が気になります。サイズがまちまちなところ、表面の表情の違い。そんなものをツラツラと見るのが好きです。(関係者ではないですが)

セラミックパークMINO

そして、意図してなのかそうでないのか、色にもバラつきが。それが土というものだと思いますが。

むしろ、画一的でないところが、大きな建築物から威圧感や緊張感を排除し、趣や懐の深さを感じさせるのかなと感じました。

セラミックパークMINO

土、つながりでセラミックパークMINOの外壁煉瓦まで気になってしまいましたが、展覧会の話です。

【Gallery I】Human and Animal 土に吹き込まれた命

セラミックパークMINOの中に入っている岐阜県現代陶芸美術館。そこで開催されている、Human and Animal 土に吹き込まれた命 を見にいったのです。

岐阜県現代陶芸美術館

こちらの美術館は「陶芸美術館」と名乗っていますが、なにも展示(陶芸)は「器」ものばかりではありません。「土」です、「土」のアート。これがとてもよかったです。

最初の展示室のみ、撮影が許されていました。ふはぁ~、すごい…。

岐阜県現代陶芸美術館

土って、地球そのものです。土には地球の歴史が刻まれているし、大昔から人は土を使って暮らし、土で表現してきました。それが今、改めて「土」のアートを目の当たりにして衝撃を受けるこの感覚。

アート作品の素晴らしさもさることながら、「土」というキーワードに喚起される何かしらを感じずにはいられませんでした。

岐阜県現代陶芸美術館

また、人類学者であり京大総長の山極壽一氏の(お言葉)パネルが興味深々でした。ゴリラを研究する際、ゴリラとのコミュニケーションや距離感の中に、私を立ち止まらせる何かを感じずにはいられませんでした。

パネルをジックリ読んで、山極壽一氏の著書を読みたい衝動に駆られました。また、こうした深みのある展示を構築するキュレーターの方にも尊敬の念!!です。

それにしても、アートが私の内側で眠る衝動を呼び起こし、見つめ直しを喚起させるこの感覚。このブログで語るにはまだ消化しきれていませんが、久々の美術鑑賞が忘れていた感覚をノックしてくれたことがとても嬉しかったのでした。

それと、もうひとつの感想。このサイズの「土」の作品を搬出入することを想像したとき、その仕事の繊細さに身震いした私です。

【Gallery II 】コレクション展

そして、Gallery II で開催されているコレクション展。こちらも、見応えありました。ジックリ見て、読んで、堪能してきました。

岐阜県現代陶芸美術館

こちら(↓)は 、大湫町出身在住の天野裕夫氏の作品。

岐阜県現代陶芸美術館

氏の作品は、瑞浪市にある櫻堂薬師にもありました。独特な世界観を持つ作品なので、すぐに分かります。

pickup画像

1200年以上の歴史、櫻堂薬師(瑞浪市)を見てきました。素敵な出会いにも感謝。

櫻堂薬師(瑞浪市)

雨の日には美術館はいかがでしょう

Human and Animal 土に吹き込まれた命 は、2021年6月20日(日)までです。

たとえ今回の展示が終了したとしても、美術館に足を運んでみてください。美術・アートは、感覚を刺激する面白い体験の場になり得ると思います。(ちょくちょく、足を運ぼう…と思った私です。)

岐阜県現代陶芸美術館
岐阜県多治見市東町4-2-5
(セラミックパークMINO内)

スポンサーリンク